この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
ご依頼者は,お店で絡んできた人物と口論になり,その身体を押したところその人物が転倒してしまい,傷害罪で逮捕されてしまいました。ご依頼者には前科があるため,裁判を避けるためには示談が最低限必要な状況でした。
解決への流れ
ご依頼後すぐに被害者に接触して,被疑者の謝罪の旨をお伝えしました。お電話で話した際には,示談の意向はないと,けんもほろろにお断りされてしまいましたが,何とか直接お会いする機会を設けていただきました。直接お会いした際にも,被疑者が真摯に謝罪していることや,被疑者の置かれている状況等を粘り強くお伝えして交渉を続けたところ,何とか示談に応じていただくことが出来ました。
本件は被害者との示談が成立した結果,前科はありましたが,不起訴となりました。被害者のいる事案においては,被害者との示談が成立しているか否かが,検察官の処分判断に大きな影響を与えます。示談交渉は,お相手のご意向にもよるため,必ずしもうまくいく場合ばかりではありませんが,本件では被害者が広い心で被疑者のことを許してくれました。示談が成立し,被疑者にとって有利な処分結果が出た場合には,刑事事件のやりがいを感じる瞬間でもあります。