この事例の依頼主
70代 女性
相談前の状況
高齢者が癌の手術後、入院中に真菌が血液に感染、敗血症・多臓器不全に陥り死亡。医療機関側は過失を認めない。
解決への流れ
当方、カルテ及び細菌検査結果等から、感染源を突き止め、感染防止策を怠ったとして医師の過失を追及。交渉により、医療機関側は過失を認めるも、死亡との因果関係を争う(他の死因の蓋然性の主張)。当方、カルテ及び細菌検査結果等から、他の死因の蓋然性がないことを主張。交渉により、医療機関側は因果関係も認め、死亡による損害賠償金を支払うことで和解成立。
相談をいただいた際、医療機関側に過失があるか、そもそも死因(感染源)が何かも分からない事案でしたので、いきなり交渉の受任ではなく、まずは医療機関側の法的責任の有無の調査を依頼いただきました。協力医とともにカルテ等を調査した結果、死因(感染源)が判明し、医療機関側が通常(平均的な医師であれば)とるべきはずの感染防止策をとっていなかったことが分かってきました。死亡との因果関係についても、細菌検査結果等を詳細に調べたところ、医療機関側が主張する他の死因の蓋然性が認められないことを明らかにすることができました。専門性が高く、カルテ等の医療記録も膨大なものでしたが、協力医と密に連携をとり具に調査した結果、真相を究明することができました。