この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
被相続人が遺言を残していなかったので、相続人間では沢山の不動産がすべて❝遺産共有状態❞。ところが、賃貸不動産を事実上管理している相続人の一人が家賃収入をいいように使ってしまっている。何とか共有状態を解消したい、きちんと家賃収入を分けて欲しいとのご相談でした。
解決への流れ
とにかく、ご相談者の対立当事者である相続人の方が全く話し合いにならない方であったことや、(難しい話となりますが)賃料収入は遺産ではないので、遺産分割の対象とはならず遺産分割調停では相手が同意しない限りこの点を話し合うことができないことから、諸種の法的主張を考えて、民事訴訟を提起し、相手に弁護士を付けざるを得ない状況にさせた上で、この訴訟の中で、実質的に遺産分割の話し合いをするという方策をとりました。最終的には、この訴訟で和解をし、何とか一番の目標であった❝遺産共有状態の解消❞を実現することができ、ご相談者の方からは「やっと、あの人とは縁が切れる。これで自分が取得した不動産は自分の好きなように処分できる。」と言っていただけました。
❝争族❞間で何が何でも実現しておかなければならないのが❝遺産共有状態の解消❞です。この実現なくして、大嫌いな❝あの人❞との関わりを断ち切ることはできません。ご自身の子孫のためにも、共有状態はなるべく早く解消しておきたいところです。不動産の共有状態を解消するには、現物分割・代償分割・換価分割・これらの組み合わせから、諸般の事情を考慮して、実現していくわけですが、このあたりの問題をしっかりと解決していくには、弁護士だけではなく、税理士・一級建築士・司法書士・土地家屋調査士・大手不動産会社等々の関与が必要となってくるところ、当職は、前述した他業種の方たちと信頼関係を構築しておりますので、連携がスムースです。遺産分割問題、特に、不動産をお持ちの方で現在の遺産共有状態の解消にお悩みの方におかれては、当職にご相談いただければ、大変幸甚に存じます。